草々草子

全略出来ればどんなによかったか。

2017-01-01から1年間の記事一覧

無題

少年は液晶とにらみ合いをしていた。筆の一歩も進まないその悲しさに頭を抱えてしまいそうで、その水晶体に反射した白紙が網膜を焼いていきそうで、とっさに目を閉じるか、さもなければその端末を拳と叩き込んでしまいたくなった時、猫がキーボードの上に飛…

喜劇-私幕 やもめ

裸すら我が人生の喪服としましょう。 普段コースチャのように小難しいようでまったく単純なことを言っています私ですが、昨今押し殺していた人間性に中身を食い破られてしまいました。大雑把に言えば私は日々に努力とやらを重ねるようになり、そして欲を抱え…

キッチン(無し)

私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。だって、今私の家には無いから。 という事で恥ずかしげもなく、今日はお日柄も私の筆が走っているという事もあって最悪ですね。と挨拶を軽口と叩き流しましょう。そうだ、先日私のこの駄目人間という概念の言…

一夜千秋物語(昔話)

つまらないから千文字程度でも読破に5年かかったような気がすることでしょう。 先に言っておくが、存外普通で何もかもつまらないぞ。 むかしむかし、19年と少しくらいむかし。世に一人の男の子が生を受けました。何のことはないふつうの子供で、ふつうに人生…

愚さ枕

アランスミシーと申します。山田太郎ともジョン・スミスとも言いますか。何でもいいでしょう。まあ、いつもの如く例の如く龍が如く長々しく、ただオチを考えていない故の尻切れトンボであるのも相変わらず。字書きを始めましょう。 暫し、というか半年ほど字…